飲食店のメニュー開発|今注目の「日常食」の成功ポイントを解説 

現代の食ビジネス|メニュー開発のキーワードは「日常食」!今注目される理由とは?

こんにちは!今回は【現代の食ビジネス】第4回として、メニュー開発における注目キーワード「日常食」についてお話しします。近年、外食業界では「日常食」が大きなトレンドになっており、特に飲食店のメニュー開発において欠かせない要素となっています。

なぜ日常食が注目されるのか?

ここ数年、日常食がヒットする背景には、様々な社会環境の変化が影響しています。以下はその主な要因です。

  • 震災後の計画停電と企業シフトの変化:計画停電による早出早帰りシフトで、アフター6の飲み機会が減少し、家庭での食事や家族との外食が増加しました。
  • 若者の酒離れ:お酒を飲まない若年層が増加しており、外食時のメニュー選びにも影響を与えています。
  • タニタ食堂の影響:健康志向が高まる中、低カロリーの定食が人気を集めています。
  • 成人病予防:生活習慣病を予防するため、アルコール摂取を控えた食事が好まれるようになりました。

これらの変化により、日常食がますます外食シーンを牽引しています。

人気の日常食店の例

現在、特に繁盛している日常食の飲食店をいくつか紹介します。

  1. タニタ食堂:500kcal前後の低カロリー定食で健康志向の支持を集めています。
  2. 日高屋:リーズナブルでボリューム満点の中華定食が、若者やサラリーマンに人気。
  3. 寅福:ご飯を選べておかわり自由、惣菜も3品つく、こだわりの定食が特徴。
  4. やよい軒:和洋折衷の豊富なメニューとボリューム感が好評です。
  5. 大戸屋:女性に人気の健康志向の定食が揃っています。
  6. 毎度おおきに食堂:おかずを選んで食べられる、昔ながらのスタイルが魅力。

これらのお店は、いずれも「日常食」というコンセプトで成功しています。

日常食メニュー開発のポイント

飲食店のメニュー開発において、日常食を取り入れる際には以下のポイントが重要です。

  • 価格帯は500〜900円:手軽に食べられる価格帯が好まれます。
  • ボリュームか素材重視:どちらかに特化することで顧客のニーズに応えます。
  • ご飯や惣菜のチョイス:選べるメニューは高評価を得やすいです。
  • 健康志向を反映:低カロリーや健康に配慮したメニューが人気です。
  • おふくろの味や地産地消:伝統的な料理や地元食材を活用したメニューが支持されます。
  • ご飯と味噌汁(またはスープ)が美味しいこと:この基本を外さないことが重要です。

お酒と食事を両立させた店の成功例

日常食とお酒の両立をうまく実現しているお店も注目されています。例えば、赤坂の「分店 なかむら食堂」は、食事としてもおつまみとしても楽しめるメニューが揃い、多くの客から支持されています。

これから飲食店を開業する方、または新たなメニュー開発を検討している方は、ぜひ日常食に注目し、メニューに取り入れてみてはいかがでしょうか?


次回は、「現代の食ビジネス」第5回として、アジアの日本食ブームと外食のコラボレーションについてお届けします。お楽しみに!