前回に続き、2)自己資金からわかる最大借入額を知る
今日は、例として東京都の「東京都中小企業融資制度」を利用する場合の
融資限度額(想定額)の算出方法についてお話しします。
●東京都中小企業融資制度(融資額上限 2,500万円)
融資限度額は、基本、自己資金額より算出されますので
自己資金を知ることで、おおよその融資限度額がわかります。
自己資金として認められる金額は、以下のAからBを差し引いた額となります。
A<創業しようとするものが、事業に充てるために用意した資金>
① 残高が確認できる預貯金
② 客観的に確認できる有価証券(金銭・不動産・商品などの証券。わかりやすくいうと、
不動産担保証書・株券・手形・小切手などです)に保証協会の定める評価率を乗じたもの
③ 敷金・入居保証金(すでに物件を取得するために支払った金銭)
④ 資本金や出資金に充てる資金
⑤ 融資申込前に導入した事業設備に要した金額(不動産以外)を証明できる領収書やレシート
(例えば、競合店調査をした場合の飲食代金や、プロデューサーやコンサルタントに依頼した
相談料及び契約金のわかる書類(契約書、領収書、振込控え、通帳など)
⑥ その他の評価が可能な資産額
B<借入額等>
① 残存返済期間が2年間以上ある住宅ローンの年間返済予定額の2年分
② その他の借入金全額
この条件で算出された自己資金の同額~2倍額程度が、融資可能限度額となります。
ここでは、融資限度額の算出方法として紹介しておりますが、実際の融資利用には様々な条件があります。
詳しくは、東京都のHP「東京都中小企業融資制度」をご確認下さい。
次回は、「日本政策金融公庫」の融資についてお話しします。